
ミタカ工房では「自分で使うものは自分で作る」そんな喜びを伝えたい!と地域の子供たちと一緒に物づくりのボランティア活動をしています。 今回は桐生市相生町の「すみれ保育園」で年長さんと一緒に遊具の塗り替えに挑戦!年長さんの思い出づくりのお手伝いになればと職人扮する「ペンキ戦隊塗りレンジャー」(北屋敷代表命名)も登場。
そのときの様子を園長の小池敏子先生と父兄の宮崎陽子さん、ミタカ工房代表北屋敷司さんにお聞きしました。
- エリア
- 桐生市
- お客様名
- すみれ保育園様
すみれ保育園について教えてください
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すみれ保育園について教えてください
【園長】
すみれ保育園の子供たちは1年中裸足で過ごしています。散歩も大好きで風邪もひかずみんな元気です。
春になると、しだれ桜やソメイヨシノ、緑がかった桜などたくさんの種類の桜が咲いてとてもきれいなんですよ。
ミタカ工房に依頼するきっかけは?
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今回、なぜ園の遊具の塗り替えをしようと思ったのですか?
【宮崎】
登り棒が錆びていて、子供が痛がっていたんです。
よく見るとほかの遊具も錆びていて園長先生も心配されていたので、 何とかならないかなぁと思っていました。 -
どうしてミタカ工房さんにご相談したのですか?
【宮崎】
以前、中学校でのボランティア活動の新聞記事を見て、とても良い印象がありました。ホームページに「相談にかこつけた売り込みはしない。将来の相談も大歓迎」と書いてあったので「この会社なら安心して相談できるのでは?」と思いました。 -
相談してみてミタカ工房さんの印象はどうでしたか?
【宮崎】
遊具の塗り替えをするかどうかわからないのに、とても良く話を聞いてくれました。そしてすぐに遊具の状態を確認してアドバイスをしてくれたので信頼感を持ちました。
料金無料のボランティアで塗替えます。
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どうして「料金無料で遊具の塗り替えのボランティア活動」ということになったのですか?
【宮崎】
ご相談をした中で北屋敷さんから「無料のボランティアで塗替えをしましょうか?」と申し出てくださいました。ボランティアをして欲しくて相談に行った訳ではなかったので驚きました。
さらに「せっかくですから年長さんの思い出作りとして、園児さんも一緒に塗りませんか?」というご提案までしていただきました。
【園長】
私も日頃から登り棒が危ないと思っていました。ただ、園の予算の関係もあって、どうしようかと悩んでいたんです。そんな折、宮崎さんから『無料ボランティアで塗替え』の話を聞ききまして、受けさせてくださいとお願いしました。 -
子供達が遊具を塗るということで心配はありませんでしたか?
【園長】
事前に北屋敷さんから、『水性でにおいが少なく速乾性の安全なペンキを使用する』ということをお聞きしていたので特に心配はありませんでした。
園児たちの洋服や園庭が汚れないようにカッパやビニールシートなど用意してくれるということも言ってくださっていたので。
地域の子供たちと一緒に物づくりをするわけ
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北屋敷さんにお聞きしますが、なぜ保育園で料金無料のボランティア活動をしようと思われたのですか?
【北屋敷】
私達は地元の塗替えやリフォームの専門店です。
地元の専門店である以上、地域の奉仕活動には以前から関心がありました。きれい事のようですが、地域への貢献と我々の成長は一体だと思っています。
又、私個人の意見としても、どうせ塗るなら子供達に塗らせてあげたかったし、保育園を卒園した後でも、自分で塗った思い出は中々色あせるものではないですからね。
そして来年入園してくる園児さんたちもきれいな遊具をみて園に来るのが楽しくなるんじゃないかと。 -
ボランティア活動は中学校での棚や踏み台作りもされたそうですが?
【北屋敷】
子供達に手作りの楽しさや、物を大事にする気持ちを伝えたいと思ったのがきっかけでした。
私達が子どもの頃は、まだまだ「自分たちで遊ぶものは自分で作る」という習慣がありました。
「自分の物を自分で作る」ということは、「物を大切に使う」という事も同時に学べます。
そんな思いがありましたので、玉村中学の先生から棚作りの材料のことでご相談を受けた時、すぐに「中学生と一緒に棚作りをしましょう」とご提案しました。
1年後に踏み台作りで玉村中学に行ったのですが、一緒に作った棚が新品のようにきれいでした。
先生方から生徒さんが棚を大事に使っている様子を聞いてとてもうれしく思いました。
職人軍団ペンキ戦隊塗りレンジャー参上!
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当日、サプライズな演出があったそうですね。
【園長】
そうなんです。職人さん扮する「ペンキ戦隊塗りレンジャー」がやってきたんです。
子供達は本物のヒーローがやって来たと思って、ペンキを一緒に塗ったり、遊んでもらったり大騒ぎでした。 -
実際に塗りレンジャーが来ていかがでしたか?
【園長】
正直なところ園の方針として戦隊モノはお勧めしていませんでした。
北屋敷さんから職人さんが戦隊モノの格好で来るという話を聞いた時に、お断りしようかと思ったんです。
でも北屋敷さんのお話ですと、思い出作りの演出だけでなく、職人の格好では子供たちが近寄りがたいのではないかという配慮もあったのでお受けしました。
当日は子供達も保育園にヒーロー達が来るとは思っていなかったのでとても驚いていました。又、子供達の楽しそうな様子を見るのもよかったです。
戦隊ヒーローと握手したり写真を撮ったことはあっても一緒にペンキを塗る経験はできないですからね。とてもよかったと思います。
【宮崎】
うちは下の子が園に通っているのですが、塗りレンジャーが来た時は散歩に出ていて会うことができなかったのが残念でした。
【園長】
先生方が気を利かせてくれて、小さい子ども達を遊具の塗り替えの時間に散歩に連れて行ってくれたんです。今思えば、小さい子供達にも見せてあげたかったわね。 -
北屋敷さん、ずいぶん思い切った演出をされましたね。
【北屋敷】
そうですね。子供達が自分達の遊具を自分で塗る事も大切なのですが、どのようにしたら思い出深いものになるのかをスタッフと考えました。
「二十歳になっても思い出してもらえるイベントにしたい」そんな思いがありました。多少奇抜なアイディアだったかもしれませんが子供達がとても喜んでくれて良かったです。
実をいうと塗りレンジャーになった職人たちも「小さい頃からの夢だったヒーローになれて良かったです」と言って子供達より喜んでいたのかもしれません(笑) -
鉄棒、うんてい、ブランコ、ジャングルジムなど園にある遊具をすべて塗り替え子供たちはどんな様子でしたか?
【園長】
夕方、父兄の方がお迎えにくるなり「ここ僕が塗ったんだよ。ここ!ここ!」「塗りレンジャーと一緒に塗ったんだよ」と自分が塗り替えた遊具のところに父兄の方を連れて行ってとても誇らしげでした。
【宮崎】
喜んでやっていましたね。塗りレンジャー大成功です。
ミタカ工房への評価、今後の期待
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今回の子供達の思い出づくりはいかがでしたか?
【園長】
子どもたちは安心して楽しみながら作業していました。
「いつも自分達が使っている道具を自分の手できれいに出来る」このような体験はなかなか出来ることではなく、大きな満足感と得意な気持ちにさせてくれたと思います。
保育園生活最後の年に思い出がさらに1つ増えました。
【宮崎】
子供達は自分達で塗り替えた遊具を大切に使うようになりました。
父兄の間でもピンクと水色の遊具になって園が明るくなったと喜ばれています。 -
今後、ミタカ工房さんに期待することは?
【園長】
ボランティアで塗り替えていただいて、どうもありがとうございました。いろいろと至れり尽くせりでいい事づくめでした。
お金もかかることなので大きな声では言えないですが、このような活動を今後も続けていって欲しいと思います。
【宮崎】
ボランティアでペンキの塗り替えということなのに、子供達の安全をいろんな角度から考えていてだき、私達が思っていた以上に子供達の心に残る思い出になったと思います。
ありがとうございました。
子供達にとっても私達父兄にとっても、とてもよいイベントになりました。今後もこのような子供達が喜ぶような活動を続けていってください。
【北屋敷】
こちらこそありがとうございました。
職人というのは普段日のあたらない存在です。ボランティア活動で子供達に教えることによって、すごくいい事が出来たと職人たちが自分の仕事に自信と誇りをもつことができるんです。
ですからボランティアの機会をいただいたことに感謝しています。大きなことは出来ませんが、今後も地域の子供達と一緒にできることがあったら年に1回くらいやりたいですね。 -
小池園長先生、宮崎さん本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました!
※取材日時 2008年12月
※取材製作 カスタマワイズ